竹林の中から

徒然思うままに。

【ネタバレあり】劇団シャイニング『天下無敵の忍び道』感想

劇団シャイニング『天下無敵の忍び道』を観劇した感想をどうしてもシェアしたく、うん年ぶりにブログを開設するという暴挙に出ました。

長くなるかと思われますが、お付き合いください。

そして、ブログきっかけで観劇された他の方の感想も聞くことができれば幸いです。

 

まず初めに私のプロフィールから。

ツイッターでは「竹林」という名前でいつもは鍵をかけてひっそり生きています。

・オタク歴が20年に近いアラサー。

・普段の生息地は、中村悠一さん、宮野真守さんの声優界隈と二次元界隈。

うたプリは、うたリピ、MUSIC1〜3、アニメ全シリーズ程度の比較的ライト層。プリライにはどうしても行きたい勢。

うたプリ推しは、キャラクターは神宮寺レン。歌は一ノ瀬トキヤが好き(中の人)。

 

今回の劇団シャイニング『天下無敵の忍び道』は、2.5次元に疎い私でも知っている俳優さんが出演され、2.5次元界隈では評判のよい演出家の方が参加されるということで、興味本位で

チケット申し込んだらご用意された次第です。

いまはご用意いただけて本当に良かったと思っています。とても貴重な体験でした。

そして推しが出演していた『JOKER TRAP』の再演にはぜひ行きたいと考えるようになっております。

 

以下感想。

その1 ストーリーの膨らませ方がすごい

初演の『天下無敵の忍び道』は、わずか20分強のシナリオ。そして、続きをにおわせる終わり方をしているものでした。

もしかしたら、私が情報を逃していただけで、初演の評判が良く、初代キャストであの続きを演じていたのかもしれません。

 

そして、今回の再演。

幸いなことに、初演のシナリオの続きを観ることができたのです!

初演はすごく気になるところで終わってしまっていたので、本当にありがたいことでした。

再演では、初演の後、謝意忍具流が再び早乙女流が守る城へ姫様を暗殺しに行きます。

謝意忍具流と早乙女流が再度邂逅したとき、羅刹流という新たな流派が現れ、双方へ攻撃を始めます。

一時撤退する双方。謝意忍具流と早乙女流を潰し、闇の勢力として権力を握ろうと画策する羅刹流。

羅刹流という共通の敵を得た謝意忍具流と早乙女流の共闘

勝負の行方はいかに……?!

 

初演の時点では観られなかった、音也衛門とセシル丸の関係、真影と翔ノ助の関係がそれぞれ深く掘り下げられていました。

音也衛門とセシル丸の出会い、セシル丸の裏切り、セシル丸の葛藤、音也衛門の優しさ、全てを乗り越えた二人の絆はとても素晴らしいものでした。

何より才念先生が素晴らしい!懐が深く、経験値も高い、そしてたまに見せるユーモアがとてもチャーミングな最高の師匠でした。

才念先生が二人の居場所を作り、家族に対して孤独を抱える二人が、互いを兄弟のような存在として認めている姿は、見ていて胸が熱くなりました。

何より、初演の二人についてまことしやかに囁かれているある噂を思うと、こんなシナリオを初演の二人も演じていたのかと込み上げるものがありました。

 

また、大切なものをこれ以上失いたくなくて、早乙女流の他の忍者に対して冷徹に振る舞い、任務の遂行を第一とする真影。

それとは対照的に、仲間思いで仲間を守れる強さを求める翔ノ助。

そんな二人が戦いを通じて互いを理解し歩み寄る姿にジーンとしてしまいました。

和田くんの演じる真影は、激情を抑えきれずに爆発させるタイプでしたが、真斗ならきっと内から燃え上がるような演技をしたのではないかなと思います。

また、再演の和田くんと植田くんは、サイズ感が最高でしたね。キャスティングした方天才かよって思いました。

初演を彷彿とさせられました。

 

初演の内容からあの濃厚で奥の深いシナリオを作り上げた再演は本当にすごいと思いました。

すごいしか言えない。語彙力が足りない。

 

2 『初演』を彷彿とさせる『再演』

前項にて、お前は初演を観たのか、と言われてしまうような感想を書いてしまいました。

パッと読むと自分でもすごく頭の悪い感想だなと思います(笑)

ですが、今回の公演を観て、自然と「このシーン、音也ならこうやって演じたんだろうな」とか「あの動きはすごく翔ちゃんの時の再現度が高い」とか「あのシーンは和田くんはこう解釈してたけど、真斗ならこう解釈するだろうな」とか「横井くん、セシル丸を演じる前にセシルの演技何回も観たんだろうな」といった思いが込み上げてきたのです。

初演をこの目では観ていないんですけど(笑)

でも、本当に初演の存在を感じたし、何なら初演をこの目で観たのではなかろうか、という錯覚に陥るという、何とも不思議な体験をしました。

一緒に観劇してくれた友人が、『非実在初演』と言っていました。的を射すぎかよって褒めたたえたいです。天才か。

 

今回の舞台、俳優さん側からするととても大変な舞台だったのではないかと思います。

うたの☆プリンスっさま♪という大きなコンテンツ関連の舞台。舞台発表後の賛否両論。

何よりエイプリルフール企画を踏まえた『再演』という設定。

俳優さんに対して、「この舞台は以前うたプリのドラマCDで一度公演を行ったものです。今回、みなさんにはうたプリのキャラの後輩として、この舞台の再演を行ってもらいます」って説明してスッと飲み込んでくれる俳優さんはそう多くないと思うのです。

通常、2.5次元界隈の俳優さんが演じるのは、『キャラクター』であって『キャラクターの演じたキャラクター』ではないから。

そこを飲み込んで噛み砕いて、初代へのリスペクトを持ちつつ、2代目としての自分の解釈と演技を乗せていくっていうのは本当に難しいことだと思うのです。

パンフレットでも俳優さんみなさん、「音也は〜」「セシルは〜」ではなく、「音也衛門は〜」「セシル丸は〜」と『天下無敵の忍び道』のキャラクターを語っていました。

うたプリの中の作品展開を踏まえ、うたプリの世界観を大事にしてくれているのだなという印象を受けました。

演出家と出演してくれた俳優さんみなさんには本当に頭が上がりません。

『初演』を彷彿とさせる『再演』を作り上げてくれて本当にありがとうございました。

 

3 音楽とレビュー

開演前にパンフレットを読んでエレガが音楽担当と知ったのですが(遅い)、オープニングの時点で『天下無敵の忍び道』のアレンジが流れ、本当に高まりました。

劇中内でもちょいちょい同曲のアレンジが流れてきて「フフッ」と一人で気持ち悪い笑顔を浮かべていた気がします。

また、本編終了後のレビュー!何あれホント最高かよ……めっちゃアイドルじゃん……

ここでも初演と再演の話をするんですけど、初演後もテーマ曲以外を歌ったのかと思うと言葉にならないです(語彙力が来い)

なんですか?初演時は公演を生で観られたプリンセスだけの特典だったんですか?向こうの世界のプリンセスたち羨ましすぎない?

取り乱しました。失礼しました。

観劇前は、グッズにペンラ?テーマ曲でも歌うのかな?くらいにしか思ってなかったんですが、事務所企画の所属アイドル主演の舞台終了後に、関連曲でライブやっても全く違和感ないしむしろ自然だな????天才か????ってもうひれ伏すしかありませんでした。

しかも!ガッツリ!素敵なダンス!

衣装のヒラみ最高かよ!

出演俳優さんには本当に頭が上がりません。ありがとう、本当にありがとう。

願わくば、あの新曲たちがCD化されないかなってところです。どこに要望出せばいいんですか?アンケート?

あのパートだけでもきっと延々リピートできる。コーレス完璧にして臨みたかった。最高の音楽とレビューだった。

 

終わりに。

今回の舞台は初演を感じられる本当に素敵な舞台でした。そして今回の体験を受け、推しが出演していた『JOKER TRAP』再演を是非とも観たいという気持ちが強くなっております。

推し非実在初演を感じたい……

レンならこうやって演技するんだろうな……とか感じたい……

改めて、企画ご担当者様、演出家様、出演者のみなさま、カンパニーの皆様。素敵な舞台を作り上げてくれて本当にありがとうございました。

是非とも他の劇団シャイニングの作品を観たいと思いますので、引き続きどうぞよろしくお願い致します。

ステキな時間をありがとうございました。

 

観劇された方の他の感想も聞けると幸いです。

うたプリクラスタの方はもちろん、俳優クラスタの方が観た印象など、また違った観点からの感想があるのではないかなぁと思います。

 

長々とお付き合いいただきありがとうございました。

うたプリ最高!